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最強の生存指標「VO2 Max」をハックせよ。ミトコンドリア効率を最大化する「Zone 2」トレーニング【『OUTLIVE』2/6】

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生存確率を決定する最強のKPI「VO2 Max」

あなたの余命を予測する際、コレステロール値や血糖値よりも強力な指標が存在する。それが「最大酸素摂取量(VO2 Max)」だ。ピーター・アッティアはその著書『OUTLIVE』の中で、VO2 Maxが平均以下の人と上位2%の人を比較した場合、死亡リスクには5倍もの開きがあると指摘している。これは喫煙と非喫煙の差をも上回る衝撃的なデータだ。VO2 Maxとは、身体というエンジンがどれだけの酸素を取り込み、エネルギーに変換できるかを示す「排気量」そのものである。エンジニアリングの観点から言えば、排気量の小さなエンジンで長期間の高負荷(人生の荒波)に耐えようとすることは、システムの早期故障を招く自殺行為に等しい。

「脂質」か「糖質」か。燃料系統のバグを修正する

このVO2 MAXという人間の排気量を上げるには、心拍機能というエンジンの「燃料システム」をハックする必要がある。アッティアによれば、最大心拍数の60〜70%程度の低強度(Zone 2)において、体内のミトコンドリアは無限に近い備蓄エネルギーである「脂肪・脂質」を燃料にし、身体を動かすエネルギーを生み出す。

しかし、強度が上がり呼吸が荒くなる領域(最大心拍数の70%以上のZone 3以上)に入ると、身体は急速に強大なエネルギーを作り出すために、手っ取り早い燃料である「糖質(グルコース)」へ切り替えてしまう。分解してエネルギーにするためのステップが、脂質は多く(時間がかかる)、糖質は少なく(時間がかからない)、身体は運動の強度によって燃料を使い分けているのだ。

ここが最大の落とし穴だ。ダイエットや健康維持のためにジョギングを行う多くの人は「キツイ運動ほど効果がある」と誤解し、脂質ではなく、主に糖質を燃やす高強度ゾーンで走ってしまう。これでは、脂肪燃焼回路が駆動せず、エンジンの基礎となるミトコンドリアも増殖しない。かつ疲れの源である乳酸も生成され始める。せっかく運動をしても「脂肪をあまり使わず」、運動前に摂取した糖質ばかりを消費する、「ジャンク(無駄な)マイル」を走るだけの結果になってしまうのだ。

「会話ができるが、したくない」強度の維持

ミトコンドリアを物理的に増設し、脂肪燃焼効率を最大化するためには、糖質燃焼へシフトする手前の「Zone 2」に留まり続ける必要がある。アッティアの定義によれば、それは「通話相手と会話はできるが、向こうがこちらの息切れに気づくレベル」あるいは「鼻呼吸だけではわずかに苦しいレベル」である。乳酸も生成されない領域なので楽。この地味で単調な運動を週に3〜4時間積み上げることが、巨大な有酸素ベース(土台)を構築する。

最終的には、高強度のインターバルトレーニング(Zone 5)が、VO2 Maxの向上には必要だが、それは強固なZone 2の土台があって初めて機能する「ターボチャージャー」に過ぎない。まずは堅牢なベースエンジンを作り上げることが、Medicine 3.0における最優先タスクである。

Polar H10:心拍数をミリ秒単位で制御する「タコメーター」

Zone 2という極めて狭いターゲット範囲を維持するために、感覚や手首計測のGarminなどのスマートウォッチに頼ることは推奨できない。光学式の測定はラグが発生し、正確なゾーン管理が困難だからだ。もちろん手軽さは認めるし、私も使うが、このブログの読者のようなこだわる人にはもっとおすすめのものがある。

そこでオススメする計測デバイスは、胸に巻くストラップ型の『Polar H10』である。これは心電図(ECG)レベルの精度で心拍数をリアルタイムに送信する、コンシューマー向け最強のセンサーだ。自分の身体というマシンの回転数を正確にモニタリングし、乳酸が蓄積し始めるギリギリのライン(閾値)を攻め続ける。Polar H10による厳密な数値管理こそが、効率的なエンジン構築を可能にする唯一のインターフェースとなる。

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