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「良い先送り」と「悪い先送り」

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「やらないこと」を決めるのが、大人の作法

「先送り」という言葉には、常に怠惰でネガティブな響きがつきまとう。しかし、英国のジャーナリスト、オリバー・バークマンの『限りある時間の使い方』において、先送りは避けられない現実への対処法として再定義される。我々の時間は有限であり、やりたいことの数は無限だ。つまり、我々は常に、何かを先送り(あるいは無視)し続ける運命にある。

問題は、無自覚にダラダラと先送りして自己嫌悪に陥ることだ。スマートな大人が実践すべきは「戦略的先送り」である。重要なタスクに集中するために、それ以外を「意図的に放置する」と決めること。掃除をサボるのも、メールの返信を遅らせるのも、それが自分の選んだ「犠牲」であるなら、そこに罪悪感を抱く必要は1ミリもない。

3つのこと以外は、すべてゴミ箱へ

投資家ウォーレン・バフェットの有名な逸話に、「やりたいことリストを25個書き出し、上位5個以外はすべて捨てる」というものがある。バークマンも同様のアプローチを支持する。中途半端に重要なタスク(6位〜25位)こそが、最も危険な罠だからだ。それらは時間を奪う割に、人生に決定的なインパクトを与えない。

ライフスタイルにおいても、すべてにおいて「そこそこ良い」を目指すのは地獄への入り口だ。仕事も、趣味も、家事も、交友関係も完璧になどできはしない。今週は仕事を優先し、家事は壊滅的でも良しとする。あるいは、家族との時間を守るために、昇進のチャンスを見送る。その「痛み」を伴う選択こそが、あなたの人生の輪郭を作っていく。

FOMO(取り残される不安)を笑い飛ばせ

現代人を苦しめる病の一つにFOMO(Fear Of Missing Out:取り残される不安)がある。SNSを見れば、他人が体験している素晴らしいパーティや旅行が目に入り、「自分だけが損をしている」と感じてしまう。しかし、人生の可能性は無限であるため、我々は常に「何か」を逃し続けているのがデフォルトだ。

バークマンが提唱するのはJOMO(Joy Of Missing Out:見逃す喜び)だ。無限の選択肢の中から、あえて「これ」を選び、それ以外を捨てたという事実に誇りを持つこと。「話題の映画も見ていないし、流行の店も知らない。でも、私は今、この本を読んでいる」。その選択への集中が、情報の奔流に流されない強固な自分を作る。

罪悪感なしに、タスクを放置する午後

水曜日の昼下がり、あなたの頭の中にある「やらなければならないこと」の山を眺めてみてほしい。その中で、本当に今すぐやるべきことはいくつあるだろうか。それ以外を「意図的に放置」し、今のランチや休憩に没頭する。それは逃げではなく、自分の限界を受け入れた者だけができる高度な時間管理だ。

すべてのボールを拾おうとするジャグラーは、いずれ力尽きてすべてを落とす。賢いプレイヤーは、最初から拾うボールを3つに決め、残りが地面に転がる音をBGMとして楽しむのだ。さあ、罪悪感という重荷を下ろし、身軽な午後を過ごそうではないか。

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